■能楽堂七月「鬼瓦」「定家」

*国立能楽堂七月特別公演の□2舞台を観る.
□狂言・大蔵流・鬼瓦■出演:山本則孝,山本則重
□能・金剛流・定家(小書:袖神楽,六道,埋留)■出演:金剛永謹,福王和幸,山本東次郎ほか
■国立能楽堂,2024.7.25
■因幡堂の「鬼瓦」が故郷で待つ妻の顔に似ている・・!? 人生上向きだから笑ってやり過ごそう。 ハハハッ・・!
「定家」上演時間は130分と長い。 「鬼瓦」の10倍ある。 シテとワキ、シテと地謡の対話リズムに乗ることが必要。 しかし調子が合わず途中居眠り。 式子内親王の墓にまで絡む定家は今なら変態ストーカーと言ってよい。
二人の関係をどうみるかで作品への態度も変わってくる。 観後、プログラムに掲載の「定家葛の創出、世阿弥から禅竹へ」(大谷節子)を読む。 二人の出会いは史実ではない。 作家の創出力に負っているようだ。
小書「袖神楽(そでかぐら)」「六道(ろくどう)」は「序の舞」で囃子が特殊な演奏をする。 素人でも分かる。 「埋留(うずもれどめ)」は終幕に囃子の演奏だけを残すのだが、いつもと変わらないように聴こえた。 それと足拍子が強すぎたかな。 シテ面は「曲見(しゃくみ)」から「泥眼(でいがん)」へ。