■人魂を届けに

■作・演出:前川知大,出演:浜田信也,安井順平,盛隆二,篠井英介ほか,劇団:イキウメ
■シアタートラム,2023.5.16-6.11
■箇条書にしてみました・・・
・森に迷う者たちが自身の過去を語るときに劇中劇となる。 幾つもの劇中劇が集まって出来た作品です。 その劇と劇の境界に技巧が発揮されていた。 面白い構造です。
・浜田信也、安井順平の静的で力強い演技は佳境の域に入りつつある。 イキウメは独特なリズムを持っていますね。 呼吸や間(マ)の取り方を含め全てが劇的へと繋がっている。
・森に住む母は美術作家森村泰昌が演じているのか!? 勘違いしてしまった。 篠井英介だったのですね。 その篠井英介はイキウメとは真逆の演技で舞台を深めていました。
・イキウメの舞台ではいつも奇跡を考えさせられます。 この世は全てが奇跡で成り立っている。 だから逆に見えない。 急にみえることがあるのでビックリする。
・<公安>と<鶏鍋>の場面では必ず観客の笑いが聞こえた。 でも前者で笑う理由が分からない。 <公安>とは何か? 分かっていて笑ったのでしょうか?
・権力者が恐れている一つが多様性です。 森に迷う者達もそのように描かれている。 (日本での)難民やLGBTも権力側からみれば同じでしょう。 でも人類は多様性を受け入れることで生き延びてきた。 これからもです。
・シアタートラムのE席は足先が前に出せる。 このため足が楽です。 F席以降は板が貼ってあり足先を前に出せない。 なぜ塞いでいるのでしょうか? 狭い劇場を少しでも広くして欲しい。
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