■リビングルーム

■振付:インバル・ピント,出演:モラン・ミュラー,イタマール・セルッシ
■世田谷パブリックシアター,2023.5.19-21
■・・木々の描かれた室内で踊りだす一人の女。 そこでは不思議な現象がおこる。 彼女の身体が自動的に動いてしまう、操り人形のように。 椅子もひとりでに動き出す。 コミカルな振付が続いていく。 壁の電灯やケトルも動き回る。 古い流行曲らしき音楽に日常音や雑音も入る。 ぼんやりと照らしだされる青系(夢のなかにいる)や赤系(胸騒ぎがする)の照明。 ・・タンスの中から男が部屋へ侵入してくる。 そして二人は付かず離れず踊りあう。 笑いたくなるような振付もある。 コントダンスと言ってよい。 そろそろと男はタンスの中へ戻っていく。 女も壁の割れ目に入り込み見えなくなる・・。 
このような流れの舞台でした。 彼女の夢の中にいるのか? 彼女の心の中を覗いているのか? 20世紀をひきずっている振付だが、変わった作品でした。 終幕の映像が余分でした。 これが無ければ、夢心地の感覚を持って終われたでしょう。
アフタートークは都合で聞かなかった。 平山素子とピントは振付への思いが違うから話が盛り上がるはずです。