■貧乏物語

■作:井上ひさし,演出:栗山民也,出演:保坂知寿,安藤聖,山﨑薫ほか,劇団:こまつ座
■NHK・配信,2022.7.3-(紀伊国屋サザンシアター,2022.4.21収録)
■「河上肇が登場しない井上ひさしの「貧乏物語」」です。 1934年春、ト書から河上肇は治安維持法違反で獄中にいることが分かる。 彼の家族、妻と娘そして女中たちで物語が進められていく・・。
官憲は河上肇に転向を迫るため、説得から拷問まであらゆる手を使い妻や娘に近づいてくる。 しかし彼女たちはそれを撥ね返す。 「監獄はお寺だと思え!、牛鍋は出ないが・・」。 ユーモアある説得で河上肇に転向を留めさせようとする。 女中たちの身の上話や明るい行動が湿り気を寄せ付けない。 この明るさは権力と対峙する時の必要条件でしょう。
平等についての問題点も論じられ河上肇の思想の一端が窺える。 貧困を如何に無くすか!? 1934年はそのまま現代に繋がっていますね。
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、栗山民也  ・・検索結果は18舞台.