■歌舞伎座一月「岩戸の景清」「義経千本桜」

*近頃はテレビをみなくなった。 気になる作品はWEB経由のパソコンで観る。 この正月は初春大歌舞伎第三部の2作品(下記□)を久しぶりにテレビで鑑賞した。
■NHK,2022.1.2(歌舞伎座, 中継)
□岩戸の景清,難有浅草開景清 いわとのかげきよ,ありがたやはながたつどうあけのかげきよ
■作:河竹黙阿弥,出演:尾上松也,坂東巳之助,中村種之助ほか
■これは楽しい。 初めてみる作品だが心が浄化していくように感じる。 近代の演劇・バレエ・ダンスでは浄化できない部分、つまり母語としての言語、身体、世界の深層を揺さぶられるのかもしれない。 平家の勇将藤原景清そして源氏諸大名の立ち姿は見ごたえがある。 コロスを含めて衣装も風景も素晴らしい。
□義経千本桜,川連法眼館の場 よしつねせんぼんざくら,かわつらほうげんやかたのば
■出演:市川猿之助,中村雀右衛門,市川猿弥ほか
■猿之助で何回か観ている作品だが、彼はこのごろ出突っ張りではないだろうか? 多くの舞台で名前をみる。 彼を初めて知った時はモーリス・ベジャールを連想してしまった。 バレエとは質が違うが、演者としての身体言語が似ているように思えたから、顔貌も。 40代後半に入っている今が絶好調なのかもしれない。
*追記・・下記□8本も正月に観る。
□岸辺露伴は動かない(一巻〜六巻)■作:荒木飛呂彦,出演:高橋一生,飯豊まりえ他
□柳生一族の陰謀■原案:野上龍雄ほか,脚本:大石哲也,出演:吉田鋼太郎ほか
□シンデレラ■演出:マシュー・ボーン,出演:アシュリー・ショー,アンドリュー・モナガン,ミケラ・メアッツア他
■どれも楽しく観ることができて選択は正解だった。 「シンデレラ」はこのブログに感想を載せた。 「柳生一族の陰謀」は徳川家光暗殺の話だが、歴史上の権力者が偽物に入れ替わる可能性は低くないだろう。 なりすまし以外にも誰が親か?誰の子か?を含めれば、遡る歴史に生物的繋がりの意味は薄い。