■逢いにいくの、雨だけど

■作・演出:横山拓也,出演:尾方宜久,異儀田夏葉ほか,演劇ユニットiaku
■三鷹市芸術文化センター・星のホール,2021.4.17-25
■断片が少しずつ繋がっていきながら・・、やっとパーティ場面で全体がみえました。 人物相関が朧気ながら理解できたと言うことです。
子供時代のちょっとした悪戯で視力を失ってしまった話です。 その子供は歳をとると被害者と加害者になってしまうのだろうか? 大人になっても子供時代の責任を問う人がいる。 厳しいですね。 舞台でも意見が分かれる。
片目を失明した大沢潤は気にかけていない。 そして加害者(?)の金森君子は気にかける。
君子の心は分かります。 でも潤の内心は分かりません。 彼は大人として振舞った? いや彼はこの事件を凍結し子供のままにしたのです。 大人として論じるのを止めたのです。 舞台上の潤の些細な動作、声の調子からもそれが読み取れます。
子供時代は人生の宝物としてそっとしまっておく。 もちろん痛みも一緒にです。 しまっておく幸せを潤は知っているのです。
*第26回OMS戯曲賞佳作受賞作品