■死と乙女

■作:アリエル.ドーフマン,翻訳:浦辺千鶴,演出:小川絵梨子,出演:宮沢りえ,堤真一,段田安則
■シアタートラム,2019.9.13-10.14
■厳しい舞台です。 でもポーリーナ役宮沢りえが踏ん張りました。 それは彼女に血肉が付いてきたからだと思います。 でも作品が血肉を使わせてくれない。 結局は骨だけで勝負せざるをえない。 
主人公ポーリーナに拷問・強姦した医師ロベルトを私的裁判に掛けるストーリーです。 彼女はロベルトを捕らえますが、彼は最後まで白を切る。 彼女に拷問強姦をしたのか? 真相は分からない・・。
舞台は独裁政権下での出来事ですが、「身近な社会でも被害者が声をあげられないでいる事件や状況は山ほどある・・」(小川絵梨子)。 舞台は現代性暴力の告発まで視野に入れているので考えさせられます。
それにしても舞台は索漠としています。 ダイニングルームも冷たい。 宮沢りえが余計にキツク感じられます。 でも最後のカクテルドレスで逆転しましたね。 やっと血肉を通わせてくれました。 この後にストーリーを付け加えても芝居になりそうです
*シス・カンパニー公演作品
*劇場、https://setagaya-pt.jp/performances/shitootome20190910.html