■エレクトラ Elektra

■演出:鵜山仁,出演:高畑充希,村上虹郎,中嶋明子,横田栄司,仁村紗和,麿赤兒,白石加代子
■世田谷パブリックシアタ,2017.4.14-23
■古手と若手の演技や科白の落差に最初は戸惑ってしまった。 特にエレクトラはギリシア舞台に現代が侵入してきた感じだ。
解説のような科白が続くが母クリテムネストラと娘エレクトラの対面の場から調子が出てくる。 なぜ夫アガメムノンを殺したのか? 母は女の憎愛の正当性を主張するが娘は殺人という一般論で反駁するだけである。 我慢のしどころが続くが、母を殺した後のエレクトラと息子オレステスの空虚感が上手く表現されていた。 クリテムネストラとアガメムノンの白石加代子と麿赤兒古手二人は後半ギリシアの神々として再登場する。 ここがまた楽しい。 終幕は新興宗教のような世界で終わるが突飛にはみえなかった。 期待に沿う面白さがあった。
*作品、http://mtp-stage.co.jp/elektra/top.html