■人と超人

■作:G・B・ショウ*1,2,演出:S・ゴッドウィン,出演:R・ファインズ,I・バルマ,C・ジョンソン
■東宝シネマズ六本木,2016.7.1—6(リトルトン劇場,2015年収録)
■主人公ジャック・タナーをみて初めてバーナード・ショウに出会えたような気がした。 彼の思想にである。 政治や宗教や階級、道徳や芸術や愛と結婚など多くの議論が俎上に載せられる。
ジャックとアンのような異性関係はよくある。 お互い気が合っているのに嫌な顔をして意識的に避ける。 ジャックは「生命力」をよく口にしていたが男女間にある引力のようなものだろう。 目的を持ってこの力に抗うことができるような人を超人と呼ぶのかもしれない。
4時間近いストーリーはハチャメチャだが台詞の面白さで字幕から目が離せない。 愛や結婚での家族や友人関係の慣習は興味をそそられる。 アイルランドやアメリカそして階級の違いも考えさせられる。 主人公レイフ・ファインズは映画作品とは違った顔を見せてくれた。
*1、「ピグマリオン」(宮田慶子演出2013年)
*2、「ジャンヌ」(鵜山仁演出2013年) 
*NTLナショナル・シアター・ライヴ作品
*映画com、https://eiga.com/movie/82982/