■カヴァレリア・ルスティカーナ  ■道化師

作曲:P・マスカーニ,指揮:R・パルンボ,演出:G・デフロ,出演:L・ガルシア,谷口睦美,W・フロッカーロ
作曲:R・レオンカヴァッロ,指揮:Rパルンボ,演出:G・デフロ,出演:G・ポルタ,R・スターニン,V・ヴィテッリ
新国立劇場・オペラハウス,2014.5.14-30
二作を続けて観ると感動が薄れてしまう。 似たもの同士だから。 しかも舞台背景が同じローマ?遺跡のため、あとで思い出しても混乱するからよ。 作品の位置付や上演時間でこのペアになっているのなら少し保守的ね。
「道化師」のストーリーはよく考えられている。 ヴェリズモに合っている。 しかも劇場遺跡での劇中劇は面白い! 舞台上の芝居と現実の境界も消えて複雑な構造だわ。 でも面白さが漏れてしまっている。 何故かしら?
歌詞に日常生活の言葉が多いから<日常の間>というのが発生するの。 これが演劇を呼び寄せてしまい、オペラ的感動を遠ざけてしまうから。 演劇的ストーリーをオペラ的に移行できなかったからよ。
むしろ母の力が強く表現されている「カヴァレリア・ルスティカーナ」のほうが色濃いキリスト教を背景にイタリア的オペラ的感動があったのは確かね。 ところで旅回りの一座を眺めているとイタリア映画をいろいろ思い出しちゃった。 哀愁漂う舞台美術だった。
日本の歌手が外国歌手に混ざるとイタリア語の癖がないからとてもきれいに聞こえる。 特に谷口睦美、吉田浩之の歌唱が記憶に残ったわ。
NNTTオペラ2013シーズン作品