■コジ・ファン・トゥッテ

作曲:W・A・モーツァルト,指揮:J・レヴァイン,演出:L・ケーニッヒ,出演:Sフィリップス,I・レナード,D・ドゥ・ニース
東劇,2014.5.24-30(MET,2014.4.26収録)
重唱の流れにリズムがあり物語が澱まない。 しかもアリアを引き立たせている。 舞台美術も簡素にしてこの流れを壊していない。 ワーグナーはこの作品を酷評したらしいけど、多分嫉妬ね。
フィオルディリージとドラベッラの性格の違いをそのまま歌手自身が持っていて面白いわね。 作品の感想を聞かれて前者は「一生後悔するだろう」、後者は「独身で生きる不安があるからしょうがない」と言っていたけど、舞台と現実が混ざり合っている。
時代の違う作品だと誰もが言っていたけどそうは見えなかったわ。 古さが感じられない。 しかも舞台芸術の目的の一つ「新しい何かに生まれ変わる幸せ」を持っている作品だから。 さすがモーツアルト、恐るべし!
*METライブビューイング2013作品