■ソウル市民

■作・演出:平田オリザ,出演:青年団
■吉祥寺シアタ,2011.10.29-12.4
■「東京ノート」の感動を再び期待したけどちょっと違ったわね。 それは1909年の歴史を登場させたからよ。 チラシに「悪意なき市民たちの罪」とあるけどその通り。 ダイニングルームでの会話は1909年の歴史をオブラートで包んだ感じがする。
でも歴史で計算されつくしている会話は面白かった。 同時にオリザ型劇的感動は遠のいてしまった。 面白さと感動を交換した結果よ。 ロボット好きなオリザは過去から現在へ、よりも現在から未来へが合うのね。
チラシに人物関係図があったのをみてスイッチを切替えるべきだと悟った。 観ていてヴィスコンティの「家族の肖像」を思い出してしまったの。 あの歴史的且つ劇的なダイニングルームでの対話よ。 このダイニングルームに迫れるかが今後の話題になりそうね。
*劇団サイト、http://www.seinendan.org/play/date/2011?post_type=play