■盲人書簡

■作:寺山修司,演出:高野美由紀,出演:劇団☆A・P・B-Tokyo
■ザムザ阿佐谷,2011.11.11-15
■時代は上海事変あたりが舞台?で明智小五郎や小林少年も登場し賑やかです。 しかし物語が断片の繋ぎ合わせのため舞台も以前どこかで観たような場面が次々と現れます。
暗闇だらけの芝居と聞いていましたがいつもとあまり変わりません。 長いセリフを暗闇で聞く場面が一箇所ありました。 ここはいつもと違った緊張が訪れました。 もっと「もっと闇を・・」です。 闇の芝居は劇団にとってチャンスだったはずです。
後半はストーリーも集約してきて盛り上がりましたが、なぜ終幕に小林少年は身近の人明智小五郎や母親を刀で切ってしまったのでしょうか? もう一つの闇との関係を断ち切るためでしょうか?
観た後もカタルシスのある芝居でした。 この文章をかきながらチラシを見たらなんと小林少年が高野由美子だったと知りました。 演出家がどんな人か興味があったのですが、役者としても雑音を出さないピュアな演技で上手かったですね。 そして学生帽をもっと深く被ればまさに小林少年です。
*劇団、https://www.apbtokyo.com/about