■NHKバレエの饗宴2024

■指揮:井田勝大,演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
■NHK・配信,2024.3.24(NHKホール,2024.1.27収録)
*下記の□5作品を観る.
□ルール・ブルー
■振付:イリ・ブベニチェク,音楽:J・S・バッハ他,舞団:東京シティ・バレエ団
■初めて出会う振付家です。 奇抜さは無い。 動作は大きくもなく速くもない。 バレエ3割ダンス7割の比率ですか? 幾つもの(絵画の)額縁が登場します。 小さな額縁は持って踊る。 薔薇や剣も持つ。 「・・黄昏時にルーブル美術館に飾ってある中世絵画から抜け出した人物たちの恋愛を描いている」。 プレトークで振付家が言っていましたね。 よくある物語だが起伏に富みまとまっていました。 選曲は凡庸だが、ピアノの爽快さから弦楽器の深みへ進む流れが飽きさせない。
□眠れる森の美女-グラン・パ・ド・ドゥ-
■振付:コンスタンチン・セルゲーエフ,出演:永久メイ,フィリップ・スチョーピン,舞団:マリンスキー・バレエ団
■二人は落ち着いていました。 力量が見えてきます。 永久メイの関節を意識した動きが面白い。
□くるみ割り人形-グラン・パ・ド・ドゥ-
■振付:ピーター・ライト,出演:ワディム・ムンタギロム,金子扶生,舞団:英国ロイヤル・バレエ団
■二人は貫禄十分です。 安心して観ていられる。 チャイコフスキーを聴くと一気にバレエの世界へ入っていけます。
□幻灯
■振付:小尻健太,音楽:リヒター(ヴィヴァルティに基づく),出演:中村祥子,小尻健太
■「人生の節目だ」。 プレトークでの二人の言葉です。 まさに人生の折り返し点の一幕でしょう。 音楽が二人に寄り添っている。 美術と照明は暗いが希望がみえる。 振付も落ち着いていた。 大人の味が出ていました。
□ドン・キホーテ-第3章-
■振付:アレクセイ・ファジェーチェフ,音楽:L・ミンクス,出演:米沢唯,速水渉悟ほか,舞団:新国立劇場バレエ団
■トリを飾るにふさわしい。 ダンサーたちも最高です。 衣装や美術も素晴らしい。 整然と規律あるところにこの舞団の特徴が現れていた。 米沢唯は知っていたが、いつのまにか知らないダンサーが増えましたね。 新旧交代が激しいのでしょう。
ひととおり観て、気に入った作品は「幻灯」、気に入った振付は「ルール・ブルー」でした。 5作品の上演順序はバランスが取れていて良かった。
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