■デカローグ1・3

■原作:クシシュトフ・キェシロフスキ他,翻訳:久山宏一,台本:須貝英,演出:小川絵梨子,出演:ノゾエ征爾,高橋惠子,亀田佳明,千葉哲也,小島聖ほか
■新国立劇場・小劇場,2024.4.13-5.6
■二本立てです。 一話完結型の一時間テレビドラマを観ているようです。 重量感は薄い。 「デカローグ1」は安全を検証したにもかかわらず予期せぬ事故で命を落とす話です。 これを宗教に結びつけオチにしている。 「モーセの十戒」を題材にしているらしい。 戒律を読むと当たり前のことしか書いてない。 しかし日本的無神論者の私からみると異様な文章に感じます。
続いて「デカローグ3」を観る。 クリスマスイブに元恋人の女が訪ねてくる話です。 男は素晴らしい家族を持っている。 にもかかわらず、イブの日にここまで女に付き合うのは何故か? 二人の過去をいろいろ想像するが限界があります。
作者は20世紀後半に活躍したポーランドの映画監督です。 数十年前に彼の映画を数本観ているがまったく記憶にない。 今日の舞台も映画らしい雰囲気がある。 例えばパソコン画面の動き、ドライブ場面の処理、ダラダラ続く男女の姿にそれが現れている。 物足りない舞台だったのは映画時間を舞台空間に持ち込んでも熟成し難いからでしょう。 10話で完結するので最後まで観ないと何とも言えないのですが。
*NNTTドラマ2023シーズン作品
*「ブログ検索🔍」に入れる語句は、小川絵梨子 ・・検索結果は20舞台.