■牢獄天使城でカリオストロが見た夢

■演出:笠井叡,出演:山田せつ子,杉田丈作,大森政秀,齊田美子,山崎広太ほか,ピアノ:島岡多恵子
■世田谷パブリックシアター,2022.3.3-6
■「天使館を通り過ぎ、遠く離れていったダンサーたちが今此処に・・」。 笠井叡と天使館ダンサーの他に大森政秀、山崎広太、山田せつ子の名前も載っている! さっそく劇場へ。 ダンサー17人の控えを左右にとり遠近を出せるように深い舞台にしてある。
さいしょに大森政秀が階から舞台に上り3人のオイリュトミーをコロスにして舞い始める。 次に杉田丈作、山田せつ子、山崎広太と続くの。 「遠く離れていった」4人は自身の振付で舞う。 山崎広太は天使館との距離を語っていたが、この劇場で彼の公演を観ていた頃を思い出すわね。
そして笠井叡は椅子に座って登場。 科白を時々発する。 途中、笠井久子が朗読しながら車椅子で現れる。 どちらもダンスと言葉、革命と自由を語っているように聞こえる。 終幕近く笠井叡は椅子から離れて踊り喋り転げ回る・・。 カーテンコールで足を引きずっていたけど、だいじょうぶ?
いつものオイリュトミー公演では身体の解放感が訪れるが今日の舞台は少し違った。 中堅ダンサーたちに苦しみの表情がみられたから、そして科白が天使館の思想面を語っていたからよ。 「天使館ポスト舞踏公演」としての区切りをつける舞台だった。