■Das Zimmer  ■残影の庭

■彩の国さいたま芸術劇場・小ホール,2021.2.25-28
□Das Zimmer
■演出:森優貴,音楽:S・ラマニノフ,F・ショパン,衣装:鷲尾華子,出演:Noism1
■Noismをこの小ホールで観るのは初めてかもしれない。 10人近いダンサーが登場したが、舞台が狭い。 ダンサーも意識しているせいか窮屈感が漂う。 暗いので尚更である。 ・・タイトルの部屋のイメージが見えてくる。
男女間の物語の断片を描きながら進んでいく。 そこにフェードアウト、インを使ってその断片つまりシーンを積み重ねていきシーケンスを作り出していく。 しかし堆積されたシーケンスが物語として結んでいかない。 一つ一つの特徴が見えなかった為である。 コロナ禍の小ホールでは文学舞踊劇は足踏みするしかない。
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□残影の庭
■演出:金森穣,音楽:武満徹(秋庭歌一具ヨリ),衣装:堂本教子,出演:Noism0
■雅楽演奏団体伶学舎との創作作品らしい、今回は録音を使っているが。 曲は武満徹の「秋庭歌一具」。 ダンサー井関佐和子、山田勇気、金森穣の強靭な動きと雅楽の融合は独特な舞台を作り出す。 強さのある雅楽と言ってよい。 曲とダンスの親和性が見事である。 天井から降りてくる衣装、持ち運びする枯れ木、他者の影、壁の灯火・・、凝った衣装・美術も面白い。 これに良質な<弱さ>が加われば劇的舞踊の新領域に行けるかもしれない。