■タンホイザー

■台本・作曲:リヒャルト・ワーグナー,演出:キース・ウォーナー,指揮:セバスチィアン・ヴァイグレ,出演:芹澤佳通,竹多倫子,清水勇磨,池田香織,長谷川顯ほか,演奏:読売日本交響楽団,合唱:二期会合唱団
■東京文化会館・大ホール,2021.2.17-21
■舞台は室内劇のようで緊張感が凝縮していた。 1幕はヴェーヌスベルク快楽の間、2幕の歌合戦はダンスホール、3幕は寂れてしまった未来のホール・・。 それは美輪明宏が登場しそうな妖艶な部屋、続いて人民服に身を固めた中国共産党大会のような激論の会場、終幕はエリザベートが導き昇天するハインリッヒ・・。  うーん、時空を飛び回る眩暈!
しかしタンホイザーとエリーザベトの躍動する動と静、ヘルマンとヴェーヌスの均衡、ヴォルフラムの抑制、これら歌唱像が一つに集約され宗教の荒波を乗り切ったという確信がやってくる。
字幕も詩的とは言えないがまとまっていた。 「ローマ語り」では高揚したわよ。 半年ぶりのワーグナーだったけど、やっぱ最高ね。
*2021都民芸術フェスティバル参加公演
*二期会2020シーズン作品