■CHROMA
■総合ディレクション:高谷史郎,音楽:S・F・ターナ,照明:吉本有輝子,メディア・オーサリング:古舘健,コンセプチュアル・コラボレーション:泊博雅,舞台監督:大鹿展明
■新国立劇場・中劇場,2016.5.21-22
■映像や音響・照明を含めた舞台美術が美しい。 前半は鳥や蛇や田圃風景を語り、古い製図用ドラフターを使って忘れかけた20世紀を思い出させてくれます。 ダンスは美術と同列に扱っている為か溶け込んでいて目立たない。 アリストテレス、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ニュートン、ゲーテ、ヴィトゲンシュタインらの光学持論が読まれます。
後半はスペクトラムを含んだ映像やアラル海(?)の風景、イーゼルを持ち出しカンバスに照明を当てたりします。 このあたりは特に美しい。 ダンスはユーモアのあるパフォーマンスに代わるがやはり空間表現の一つとして演じているようです。
それにしても連続性がありません。 場面ごとの面白さはありますがこれを積み重ねていくことができない。 ここで前回の「明るい部屋」を思い出してしまった。 ロラン・バルトから光学へ話が広がった為エントロピーも増した舞台にみえる。 このエントロピーが「・・ここにある世界と生きる人間の負った傷」に繋がったかどうかが分かれ目です。 その境界線上で揺らいでいる作品です。
*NNTTダンス2015シーズン作品
*劇場、https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_008649.html
■新国立劇場・中劇場,2016.5.21-22
■映像や音響・照明を含めた舞台美術が美しい。 前半は鳥や蛇や田圃風景を語り、古い製図用ドラフターを使って忘れかけた20世紀を思い出させてくれます。 ダンスは美術と同列に扱っている為か溶け込んでいて目立たない。 アリストテレス、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ニュートン、ゲーテ、ヴィトゲンシュタインらの光学持論が読まれます。
後半はスペクトラムを含んだ映像やアラル海(?)の風景、イーゼルを持ち出しカンバスに照明を当てたりします。 このあたりは特に美しい。 ダンスはユーモアのあるパフォーマンスに代わるがやはり空間表現の一つとして演じているようです。
それにしても連続性がありません。 場面ごとの面白さはありますがこれを積み重ねていくことができない。 ここで前回の「明るい部屋」を思い出してしまった。 ロラン・バルトから光学へ話が広がった為エントロピーも増した舞台にみえる。 このエントロピーが「・・ここにある世界と生きる人間の負った傷」に繋がったかどうかが分かれ目です。 その境界線上で揺らいでいる作品です。
*NNTTダンス2015シーズン作品
*劇場、https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_008649.html