■太陽

■演出:塩谷智司,出演:大駱駝艦
■壺中天,2015.2.16-22
■舞踏というより美術作品に近い。 肉体そのものを優先しているからである。 その肌は白塗り黒塗りそして金粉も登場する。 色づく肉体が動きシュールな舞台を現前させる。 そこにコミカルな振付を導入し意味を生じさせ舞台の方向を混乱させる。 この混乱で物語性も希薄になり、より美術に近づいていく感じだ。 太陽とは母親のことを言っているのか? よくわからなかった。
塩谷智司の振鋳は初めて観た。 大駱駝艦の振付・演出は自由度を大きくしても作品として成立する何かが有るようだ。 ある意味いい加減だと言うことかもしれない。 しかし向雲太郎、田村一行、我妻恵美子、そして塩谷など次々と登場する振付家の舞台はどれも個性豊かで面白い。 このような環境を受け入れる組織力を持っているのだろう。
*作品サイト、http://www.dairakudakan.com/rakudakan/kochuten2015/taiyo.html