■女司祭-危機三部作・第三部

作・演出:アールパート・シリング,出演:クレタクール
東京芸術劇場・シアターイースト,2012.10.27-30
ブタペスト育ちの女優が演劇教師となりルーマニアの田舎町に家族と共に赴任する話です。 彼女が日常生活での問題点を議論にあげて生徒にぶつけていきます。 生徒の生活体験談や現地の映像も取り入れながら進行します。
時々舞台状況や子供の存在意義についての質問を観客に向けます。 観客はそれに参加しなければなりません。 緊張感があります。 そして子供たちが貧困・差別・宗教に対峙する姿が現れてきます。 舞台の中高校生はとても不思議な感じがしますね。
彼らの現実生活と舞台演技が入り混じるためです。 国を越えての教師移動やキリスト教の影響力は島国で無神論の日本では想像し難いところです。 ヨーロッパのディープな課題が現れている舞台です。