■別冊谷崎潤一郎

■原作:谷崎潤一郎,演出:鈴木忠志,出演:SCOT
■吉祥寺シアタ,2011.12.9-25
■「お國と五平」の三角関係、「或る調書の一節」の夫婦関係が役者の身体を通してずっしりと伝わってきたわ。 役者の動きがとても少ないから隙がなくて緊張が緩まない一時間だった。
前半は広島弁かしら? このセリフが独特のリズムと雰囲気を醸しだし舞台を豊かにしていた。 また後半は浄土宗派の仏教観が悪人物語に一層の深みをあたえていた。 この宗教思想を取り入れたことが観た後のカタルシスを増幅したとおもうの。
久しぶりに芝居の醍醐味を味わったわ。 この数年では鈴木忠志のベストに入る作品ね。
*SCOTサイト、http://www.scot-suzukicompany.com/works/06/