■能楽堂五月「隠笠」「夕顔」

*国立能楽堂五月定例公演の□2舞台を観る.
□狂言・大蔵流・隠笠■出演:山本則孝,山本則秀,山本則重
□能・観世流・夕顔(山ノ端之出,法味之伝)■出演:岡久広,野口能弘,野口琢弘ほか
■国立能楽堂,2024.5.8
■「隠笠」の出演者三人の氏名は略同じである。 強く響いてくる声や動きも似ている。 同じ師匠の為かもしれない。 70年代生まれで内二人は兄弟のようだ。 能狂言を支えている強固な構造が見えるが維持していくのは大変だろう。 プログラム「この人に聞く、第7回松野恭憲」では20世紀中頃の能世界が語られる。 当時の稽古の厳しさなどが分かる。 今もこのように引き継がれているのかな?
「夕顔」の詞章を読んでいる時は気にしなかったが、夕顔自身が「源氏物語」を説明する場面がある。 これは劇中劇か? 前場は「源氏物語」が絡まってしまい意識が分散してしまった。 後場はこれから解放されたが。 夕顔は物語から素直に飛び出して欲しかった。 シテ面は「若女」。