■タンホイザー  ■バイロイトとザルツブルク、新型コロナウィルスが変えた夏

□タンホイザー
■作曲:R・ワーグナー,演出:トビアス・クラッツァー,指揮:ワレリー・ゲルギエフ,出演:ステファン・グールド,リーゼ・ダヴィッドセン他,演奏:バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
■NHK.WEB(バイロイト祝祭劇場,2019.7.25収録)
■ドキュメンター映画(下記)といっしょにバイロイト音楽祭2019年公演の「タンホイザー」をみる。
・・ヴェーヌスベルクのサーカス団が車で登場する幕開きは驚きの光景だわ。 なんとハインリッヒがクラウン姿なの。 そのサーカス団は歌合戦に再び現れる。 この場面も結構な衝撃力がある。
1848年ドイツ三月革命でワーグナーが掲げた?マニフェストをサーカス団はいつも持ち歩いている。 それは「意志における自由、行為における自由、享楽における自由」と書かれている。
そしてローマ巡礼から戻った終幕、ハインリッヒは車を運転しながらエリーザベトと共に昇天していく・・
圧倒される終わりは、デッカードがレイチェルを連れ出し車で旅経つ「ブレードランナー」と重ね合わせてしまった。 アンドロイドを殺してきたデッカードは「彼らも同じ人間だ」と悟る。 テーマは違うが両作品の通底は響き合っている。
今回は文句なしの面白さがあったわよ。 ステファン・グールドの安定感のある、そしてリーゼ・ダヴィッドセンのノビのある歌唱は聴きごたえ十分。 字幕も正統に近い。 バイロイトは目を離せない。
□バイロイトとザルツブルク,新型コロナウィルスが変えた夏
■出演:クリスティアン・ティーレマン,クラウス・フロリアン・フォークト他
■NHK.WEB(NHK,2020.11.8放送)
■二大音楽祭の2020年近況をまとめたドキュメンタリー映画。 コロナ禍で観劇が少なくなったのでWEBでこの映画を探し出したの。
バイロイトは早々に中止を決定したのね。 ザルツブルクは8月開催になんとかこぎつける。 イエイ!モーツァルト。 でも公演数は半減、作品はカット、観客数は半数。 どうしようもない。 開催することで損益を少しでも合わせることで良しかな? 来年を期待しましょう。