■ランスへの旅

■作曲:G・A・ロッシーニ,演出:ルカ・ロンコーニ,指揮:オッターヴィオ・ダントーネ,出演:パトリツィア・チオーフィ,ダニエラ・ナルセロナ他,演奏:ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
■ライブ・ビューイング・ジャパン.WEB,2021.3.18-(ミラノ・スカラ座,2009年収録)
■1825年のシャルル10世戴冠式に参列する人々を描いた作品。 パリ郊外?の宿「金の百合亭」が舞台。 そこに各国の参列者が滞在して旅の一時を楽しんでいる・・。
舞台美術は白系でギリシャ・ローマ時代を意識しているようにみえる。 階段も多い。 ロッシーニ好みのエプロン(ピットと客席の間にある張り出し舞台)もある。 衣装も白を基本に原色を重ねて豪華だけど軽快な感じがするわね。
登場人物はフランスやイタリアはもとよりスペイン、イギリス、ドイツ、ロシア人と多彩で肩書も伯爵、軍人、詩人、医者、学者など幅広い。 他愛の無い恋愛、肩書の自慢や母国の慣習等々の話で進み、予測できない展開の面白さがある。
1幕終わり、リヨン行を都合で止めた一行は2幕初めで行先をパリに変更する。 最期のパーティを催すことになり参列者はお国自慢の歌を披露するが、これがまた楽しい。 そしてシャルル10世が登場して幕が下がる。
戴冠式の期間限定作品らしく物語の無い自由度があり「ロッシーニの愉悦、イタリア・オペラの陶酔」がいつも以上に軽やかに体感できる舞台だった。
*ミラノ・スカラ座オペラ配信
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