■東京原子核クラブ

■作・演出:マキノノゾミ,出演:水田航生,霧矢大夢ほか
■WEB配信,2021.1.17-23(本多劇場,2021.1.17収録)
■「読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞したマキノノゾミの代表作」とあったので動画配信で観ることにする。 1932年、下宿屋「平和館」が舞台です。 住人の多くは理化学研究所の核物理学研究員たち、それに劇作家や酒場のピアノ弾きや偽学生も居る。 ・・原子爆弾製造を目指す研究者たちの青春群像劇らしい。
それにしてもノッペラボウな内容ですね。 物理学の話も人名を口にする程度です。 製造可否の議論も無い。 許嫁を戦場で亡くした大家の娘桐子が日本も製造を進めていたことを知り「これでは投下した米国を憎めない・・」「広島と長崎に示しがつかない・・」と悲しむが、主人公の物理学者友田は「・・物理法則の研究は止められない」と言うくらいです。 しかも元下宿住人の戦場からの遺書に「・・戦争に勝つため早く爆弾を作ってくれ!」と書いてあり、それを物理学者が読んで幕が下りてしまう。 核兵器禁止条約が今月22日に発効されたが、不参加日本は舞台の物理学者たちと時代は違っても同類でしょう。
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