■コンチェルト  ■エニグマ・ヴァリエーション  ■ライモンダ第3幕

■TOHOシネマズ日本橋,2020.1.17-23(コヴェント.ガーデン,2019.11.5収録)
□コンチェルト
■振付:ケネス.マクミラン,音楽:ドミトリー.ショスタコーヴィッチ,ピアノ:ケイト.シップウェイ,出演:アナ=ローズ.オサリヴァン他
■ソビエトを感じさせるショスタコーヴィッチの音楽にストーリーのないマクミランの振付が何故かロシア小説の風景や軍隊などを思い出させてくれる。 抽象バレエだがどこかモダン・バレエを感じる。 20世紀中頃の振付の混沌が表れているようね。 隠れたドラマチックのためミニマルの陶酔感はやってこない。
□エニグマ・ヴァリエーション
■振付:フレデリック.アシュトン,音楽:エドワード.エルガー,出演:クリストファー.サウンダース他
■作曲家エルガーが仕事の吉報を待つという変わったストーリーで、ビクトリア朝後期の彼の家族と友人たちが当時の生活衣装で登場するの。 激しい動きより静かな振付の方が当時の日常生活を持ってきてくれる。 イギリス人なら古き時代を思い出しながら観たはずよ。
□ライモンダ第3章
■振付:ルドルフ.ヌレエフ,音楽:アレクサンドル.グラズノフ,指揮:パーヴェル.ソロキン,出演:ナタリア.オシポワ,ワディム.ムンタギロフ他
■ハンガリー民族舞踊とロシア・バレエが混在している面白い舞台だわ。 中途半端にみえたのは、いきなり第3幕のライモンダ・パ・ドゥ・トゥに入っていく流れだから? 振付に丸みを感じたのは民族衣装が原因かな? これがダンサーの動きを均一にさせた。 ナタリア・オシポワもどこにいるのか分からないような舞台だった。
細かいことは兎も角、違いが目立つ3作品を一度に観ることができて楽しかったわよ。
*ROHロイヤルオペラハウス シネマシーズン2019
*映画comサイト、https://eiga.com/movie/91700/