■頭痛肩こり樋口一葉

■作:井上ひさし,演出:栗山民也,出演:永作博美,三田和代,熊谷真実,愛華みれ,深谷美歩,若村麻由美,劇団:こまつ座
■シアタークリエ,2016.8.5-25
■明治23年から明治29年の毎年7月16日の樋口家の一日が舞台で演じられます。 舞台中央にどーんと置かれている仏壇がお盆に相応しい。 女優6人だけの為か独特なリズムがあります。 それは科白や動きに予定調和的な雰囲気が漂っている。 なんとこまつ座として800回も上演しているとのこと。 これが息の合いすぎている原因でしょう。
それでも男性中心の社会批判は止まらない。 明治時代の女性の側からみた夫婦関係や就職問題、国家や公務員の優位性が語られます。 笑いもあるが女6人の怨念が幽霊に宿っている。 樋口一葉も6人の主人公の一人にみえます。 それに7月16日のみの日付や増えていく幽霊など突飛なストーリーが観客世界に揺さぶりをかけています。 上演回数の多さに納得です。
*劇団サイト、http://www.komatsuza.co.jp/program/past/2016/index.html#more229