■奇妙な物質のささやきⅡ

■出演:大倉摩矢子,ラビィ,大森政秀,石井満隆
■テルプシコール,2011.4.15-24
■起承転結の後半が溶けているようで中途半端な流れだった。 雨の中、透けた合羽で座り込んだラビィがようやく合羽を脱いで四つん這いになる場面はピカピカ衣装の効果も加わりカエルより昆虫のようで興奮したわ。 大倉はとても緊張感が漂っていた。 大森の踊りはいつも好きな時空へ飛ぶことができる。
石井は武骨な踊りをするのね。 観客を見る目も恐れと親しみ、真面目と遊びが同居していて舞台と現実を往復しっぱなしね。 地下足袋?はいいけど白衣の胸ポケットは不要ね。 退屈さも気にかかったけど。 明治時代の雰囲気が漂っていたわ。 「ニューヨークの少年(?)」の場違いな音楽を背景にキョトンと目が点になっている場面や年配石井に遠慮する大森とのデュエットの場面は笑っちゃった。
音楽も雅楽・ロック・クラッシック・雑音を多用し身体にうまく絡み合って一つの宇宙を提示できたとおもう。 でも終幕は凝りすぎてる。 引き際はもっとシンプルにしたほうが嫌みがなくてよ。
*資料、http://bigakkobar.jp/_userdata/BAR3.pdf