■ペットボトル迷宮 ■ビニール傘小町

*K-BALLET・Opto第2弾「プラスチック」の以下□2作品を観る.
■KAAT神奈川芸術劇場・ホール,2023.1.8-9
□ペットボトル迷宮
■企画:高野泰寿,振付:アレッシオ・シルヴェストリン,出演:ジュリアン・マッケイ,飯島望未,日高世菜ほか 
■環境汚染としてのプラスチックをバレエに取り入れた作品らしい。 「果敢な挑戦の実現を誇りに思う・・」。 熊川哲也の挨拶だ。
舞台にはペットボトルで作られた立壁が数台動き回っている。 その間をぬってダンサーたちは動き回る。 途中から腕や足、背中や頭にもペットボトルを付けて踊る。 直截的でダンサーは意識してしまうだろう。 しかもバレエ形式から逃げられない。
初めと終わりにバッハを使ったが、その時のダンサーはとても良かった。 特に終幕は伸びやかな振付が曲と同期していた。 カーテンコールでポップ調に急変したがダンサーたちは戸惑っているようにみえた。 ペットボトルを身体に付けるのは成功したとは思えない。 挑戦は継続だ。   
□ビニール傘小町
■原案:三島由紀夫「卒塔婆小町」,太田省吾「小町風伝」,企画:高野泰寿,振付:渡辺レイ,出演:白石あゆ美,石橋奨也,山本雅也ほか
■プラスチックを間接的な傘や衣装に変換しているので違和感がない。 ドラマチック・バレエと言える。 楽しく観ることができた。 題名や衣装、美術や照明から三島由紀夫や太田省吾より、唐十郎や劇団第七病棟を思い出してしまった。 深草少尉と群舞の動きが良い、それに音響が鋭かった。 「卒塔婆小町」は扱いやすい。 今日の舞台をもっと練り込めば面白くなるはずだ。
*K-BALLET Opto第2弾作品