■バルカン動物園

■作・演出:平田オリザ,出演:青年団
■こまばアゴラ劇場,2011.3.18-28
■役者は動きが少なく椅子に座っている時間が多い。 結果舞台は満員の状態が続く。 セリフが重なって聞きづらいところが多々ある。 そして流れがよく見えない。 しかも奥行きの無い舞台で役者と観客の距離を縮めている。 このため息苦しい。
プロジェクターを利用した解説は強すぎる。 これで役者全てが凍りつく。 もちろん観客も。 科学史、免疫、生物実験、コンピュータ、確率などの説明が物語に溶け込んでいかない。 脳波がでている脳味噌だけの研究も異様だ。
自閉症の話題はまだしも、研究員の結婚話も動物実験材料の是非も突飛な感じだ。 科学シリーズ前二作と比較してギクシャクしていて練れていない。 今は理工学専門家と机を並べているとチラシに書いてあったがまだ演出は手がけているのかな?
*劇場サイト、http://www.komaba-agora.com/line_up/2011/03/seinendan/