■Lost Memory Theatre
■構成・演出:白井晃,原案・音楽:三宅純,テキスト:谷賢一,振付:森山開次,演奏:三宅純ほか,歌手:リサ・パピノー,勝沼恭子,出演:山本耕史,美波,森山開次,白井晃,江波杏子ほか
■(KAAT・ホール,2014.8収録)
■見逃してしまった一本だったの。 配信だけど今観ることができて嬉しい。 演出家白井晃、KAATでの初プロデュース公演よ。 彼得意の音楽・ダンス・演劇でまとめた力の入った作品にみえる。
ストーリーに<思い出>ではなく<記憶>を持ってくると舞台が重厚になるわね。 思い出だと感傷的になってしまう。 映像ではよく分からないけど、市松模様の白黒の床と金色のアーチ、明暗差の照明が年季の入ったダンスホールに舞台を変身させ、そこに村井純の演奏と歌、ロマンテック・チュチュを着た4人のコロスが踊り、断片化された記憶が生き返り物語として進行していく・・。 うーん、生舞台を観たかった。
記憶の中を彷徨う主人公(山本耕史)の衣装が場違いにみえたのは残念。 子供っぽさを無くすため暗いよれよれのスーツにしたほうが似合ったわよ。 そしてもう一人の主人公の女(美波)の笑いで現実に引き戻されてしまった。 昇華した笑いにした方が良いかもね。
*KAAT神奈川芸術劇場開館10周年記念企画
*劇場(2014)、https://www.kaat.jp/d/l_m_t