■悪役志願

■作・演出:赤澤ムック,出演:黒色綺譚カナリア派
■座高円寺,2010.8.20-26
■時代は売春防止法施行の1950年代のようです。 舞台はレトロな感じがでています。 娼婦は明るさが満ちています。 セリフもハキハキした調子で快く響きました。 しかしストーリは途中から予期せぬ方向に進みます。 勤め人ハシと妹テコの結婚式で幕が閉じます。 娼婦たちが去ったあとから戯曲に疲れが出ていてとても残念です。 観劇翌日になんと、赤澤ムックは女性だと知りました。 結婚式の終幕や勤め人ハシに父娘関係が表れているのはこの為でしょうか。  そして美術が新宿梁山泊に似ていると感じたのは唐十郎の系列のためでしょうか。 タイトルの意味がよくわかりません。 すべての役者が悪人も悪役も持っていたように見えたからです。 黒色綺譚を観たのは初めてですが、唐十郎であるカラスの衣を纏ったカナリアのような芝居をする劇団とみました。
*CoRichサイト、https://stage.corich.jp/stage/21856