■能楽堂一月「当麻」
*国立能楽堂一月特別公演の3舞台□では「当麻」のみを観る.
□能・観世流・当麻■出演:観世銕之丞,観世淳夫,宝生欣哉ほか
□狂言・大蔵流・文蔵■出演:大藏教義,大藏基誠
□能・金剛流・妻戸■出演:金剛永謹,飯冨雅介,橋本宰ほか
■国立能楽堂,2025.1.31
■都合により「文蔵」「妻戸」は観劇を取り止め「当麻」のみを鑑賞した。 「当麻」は世阿弥の作とされている。 一月のプログラムに掲載されていた中野顯正解説による「能<當麻>とその背景」には「世阿弥と善導浄土(直接には時衆)の世界を念頭に置いた作品」であると記されていた。
上演時間は120分と長めであるが、それは世阿弥が浄土の教えを丁寧に舞台に織り込んでいる為であろう。 さらに「この作品は當麻曼荼羅が織られる糸が終始貫いている」とも述べられている。
藤原豊成の娘・中将姫の厚い信仰心が阿弥陀如来の顕現を招き、やがて観世音菩薩となって此岸へ戻り、人々を救済する。 当時の民衆は、この舞台を通して浄土救済の有難い世界を実感したに違いない。